鹿忍グリーンファーム跡
鹿忍(かしの)グリーンファーム跡地は岡山県瀬戸内市牛窓に位置する。
かつて塩田として利用されていた干拓地に作られたこのレジャー施設には、テニスコートやゴルフ練習場、プールなどがあったとされている。
航空写真では緑豊かな環境でレジャーを楽しむことができたことがうかがえる。
1980年の航空写真。出展:国土地理院データベースより加工
そんな場所も今では水に沈んでしまっている。
近年撮影された航空写真では南西に何か残っているのが分かる。
県道28号から県道232号に入り南下していくと住宅地から急に左手に湖のようなものが広がった。
すぐに車を路肩に止めるとグリーンファームの看板を見つけることができた。
ファームの入り口には古い看板があり、その奥には水没した道が続く。
顔をのぞかせるネットが当時のことを匂わせている。
車に戻り南へ進むと沈んだペンションが見えてくる。
建物が水に沈む幻想的な風景は嫌でもこちらの気分を高ぶらせてくる。
ペンションの他にも車や標識、街頭、枯れた木などが沈んでいる。
鳥が大量に巣を作っているらしく、鳴き声がそこかしこから届く空間は景色も相まって異様な雰囲気を持っていた。
晴れた日に来なかったことを後悔しつつ、近くの小川に沿って進むと堤防に到達した。
そこから東に進むと今度は別の建物が見えてくる。
内装からレストランのように見える。
中への侵入を試みたが一階は水没、二階へと続く階段は腐食により激しく損傷しており登るのは不可能だった。
水に沈む建造物には強い浪漫があると感じる良い旅だった。
装備を充実させればもう少し探索ができたのかもしれないが、今回はここまでとなった。
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